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なにか問題が起きたときに、冷静に対処する力が備わっていれば焦りも生じない。
けれども対処する術が見つからない場合に、自分で自分を追い込みすぎて焦りの感情はどんどん膨らむ。

焦燥感とうつ感情はセットだ。
疲れた体にイライラした感情が、付いて行っていない状態。

まだ20代だったころ仕事がひどく忙しく、緊張が抜けない時期が数ヶ月続いた。
気の休まる時間が取れずにいると、焦りはどんどんひどくなる一方だった。

「忙しいのは自分だけではないのだから、休むわけにはいかない」と思いながら耐えていた。

昼休みに職場の近所の内科へ駆け込み、ビタミン剤を注射してもらいながら騙し騙し働いていた。
ある日ドクターから「少し仕事をセーブしないと。このままでは倒れますよ」と言われた。
「今職場がすごく忙しくて休めないのです」と答えた。
すると一瞬曇った顔になったドクターから「事故に遭ったと思って休みなさい」と言われた。

なるほど、事故に遭ってしまったら働きたくても働けない。「強制終了状態」を自分から作るのかと思った。

医師の助言に従い2日ほど休み、久しぶりに映画を借りてきて1日中観まくる時間を過ごした。
それから昼休みに、ビタミン剤を打ちに行くことはなくなった。

 
焦っていると冷静なときにはしないような、簡単な判断まで狂わせる。
判断力が下がったまま問題に対峙してしまうと、また新たなトラブルを生み出してしまうことも多い。

焦っているときほど大切な物事の決断は、避けたほうがいい。

焦りの気持ちが強く出るときは、すでに神経や体が疲れているというサインだ。
疲れているときは休む、それ以上パワーが減らないよう英気を養うしかない。

しかも焦っているときほど「仕事を休むわけにはいかない」「ずっと家にいるわけにはいかない」など頑張る方へ意識を持って行きがちだ。
そうしてさらにパワーを消耗して、判断力もどんどん落ちるという悪循環に陥らないとも限らない。
どのみちいい仕事ができない状態なわけだから、まず焦りの原因になっている問題から少しの時間でも思考を離したほうがいい。

事故に遭って怪我などをすれば、否応がなしに休まざるを得ない。
物理的に思考を休める状況を想像して、心身ともに休むよう自分に仕向けてあげる。

冷静になって新たな対峙方が見つかる場合もあれば、実は自分には対峙できないようなことに無理をしていたと気づくかもしれない。
それも焦りが取れなければ見えないことだ。

思考を休めることで、どこまで自分の疲弊したパワーを充足できるか?で、結果は大きく変わるだろう。


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