抱かれてもいいと思っている男性と接触している?

「あの人は自分と、どういうつもりで付き合っているのだろう?」と思い悩む人は多いかと思います。

そのときに私が問うのは「相手のつもりではなく、自分は抱かれても(抱いても)いいと思うか?」という部分です。

美人でもスタイルがいいわけでもない私ですが、男性と密室で2人きりになるには条件があります。

「(この人になら)抱かれてもいい」と思える人でなければ、密室には入りません。

「抱かれてもいい」ということは「抱かれなくてもいい」という意味も含まれます。

「そんなのあたりまえのこと」だと思う人もいるでしょう。

けれども自己評価の低い人は、どうしても主体性が希薄です。

成熟するには主体性がないと相手に飲まれてしまい、さらに自分を卑下することへつながります。

どんなに立場的に偉くても「男は男」だと思った

ここで私の若かりしころの、黒歴史体験を書いておこうと思います。

まだチャラチャラした、女子大生だったときの話です。

世間はバブル経済に浮かれ若い娘の多くは、ボディコンを着てディスコへ夜な夜なくりだしていました。

当時は女子大生というだけでチヤホヤされて知らないサラリーマンから、お酒や食事をごちそうになることも珍しくありませんでした。

そうしてご多分にもれず、私もその中の1人でした。

某国の政府関係者から声をかけられ

そんなチャラチャラした私はとあるパーティーで、外国政府がらみの高い役職に就く男性の目に止まります。

「自分はあと2週間で、次の勤務地の他国へ行くことになっています」と話しかけられました。

きちんとした身なりで背も高く、優しく美しいことば運び。

私の父親と、ほぼ変わらない年齢の男性です。

しかも政府がらみの、お堅い職業の人。

まだ二十歳そこそこの私は、警戒心を一切抱きませんでした。

その男性の奥さんとお子さんたちは、すでに次の勤務地で待機しているとのこと。

お子さんたちは日本での生活をとても気に入っていて、大学生活は日本で送らせる計画がある。

だから日本の大学や大学生の生活について、英語の話せる私からいろいろと教えてはもらえないか?

ということでした。

送迎車でお出迎えのVIP待遇

就職活動を翌年に控えていた身としては、こういった体験もなんらかの社会勉強になるかと思いました。

すぐに男性の提案を受け入れて、次に会う日程が決まります。

すると大学が終わる時間には、黒塗りのハイヤーが校門の近くで待っています。

車へ乗り込むと「夕飯はなにを食べたい?」と聞かれます。

「和食」といえば高級寿司店や懐石料理店。

「イタリアン」といえば当時の有名店。

帰りも22時までには自宅の近所まで送ってくれるという、超VIP待遇が4、5回続きました。

自宅へ誘いが

そんな逢瀬をなんどか繰り返した後、自宅へのお誘いがありました。

その日も六本木のベジタリアン専門のレストランで、食事をしていました。

そのころ大学の課題だった「ドストエフスキーの小説」に関するレポートを書いている話をしていたときです。

その人はロシアに赴任していた時期もあり、ロシア文学を原書で読みたいがあまり、ロシア語を学んだということです。

すると「詩は好きですか?」と聞かれました。

「詩はまぁまぁ好きですが、ロシア語はわかりません」と答えます。

「ロシアの詩人の詩を、自分で英訳したものが自宅にある。シャンパンも冷やしています。それを飲みながら詩の朗読を聞いてはもらえないか?」と言われました。

さすがに躊躇しながらも

警戒はしていなかったとはいえ「ご家族がいらっしゃらない男性の家へうかがうのは」と、さすがに躊躇しました。

しかしながら「メイドもいますから、私たち2人ではありませんよ」と私の自意識過剰を、笑うかのように言われました。

それならばと再びハイヤーへ乗り込み、男性の自宅へ到着。

男性の言ったとおり、フィリピン人のメイドさんが玄関前で待っていました。

恐らく40畳はあろうかと思える、広くて天井の高いリビングへ通されます。

ワインクーラーに氷水がたっぷり入った、キンキンに冷えたシャンパンがグラスになみなみと注がれました。

それを「飲め、飲め」といわんばかりに、すごい早さでグラスに注ぐのです。

わずか1時間足らずであっという間に2本が空き、3本目に突入したころです。

その男性は詩の朗読を始めました。

メイドさんはどこ行ったーーー?

詩を1編読み終わるごとに、感想を聞かれます。

けれども正直どれも退屈で「チカラはチカラとして……」みたいな感じ⁈

どうにも呪文のように聞こえて、感想の述べようもない詩ばかりです。

私が言葉に窮していると今度は、詩を読み終わった際に目をつぶって唇をとがらせてきました。

氣がつけばそれまで新しいシャンパンボトルを持ってきて、かいがいしく働いていたメイドさんの姿がありません!

「へっ?ハメられた???」とそこでようやく氣がつきます。

「どうすれば君を抱けるのだーーー‼︎」とぶち切れ

並んで座ったソファーでしたが、唇をつき出されて私は顔を背けます。

男性は私の肩を抱き寄せようとしますが、私は抵抗をし続けます。

そうして男性はまた新たな詩を読む。

読み終わると、唇を突きだす。

私は逃げる。

そんなギャグまがいの滑稽なやりとりを、数回くり返したあげく。

それまで静かに詩の朗読をしていた男性は豹変して「どうすれば君を抱けるのだーーー‼︎」と絶叫したのです。

足元にきたー!

その雄叫びに驚き恐れた私は「帰ります」とバッグを持ち、玄関へ向かおうとしました。

ところがです。

すごい早さでシャンパンを飲んだ酔いが、驚きとともに急激に身体中を巡ります。

恐怖もあり、膝から崩れ落ちてしまったのです。

すると男性は「ハイヤーは返してしまったから、タクシーを呼ぶ。それまで少し休んで」といいます。

現在はゆるポチャ体型の私ですが、当時は身長162センチの42キロ。

サッとお姫様抱っこをされ、2階のベッドルームへ運ばれました。

男性もへバッた

外国製の広いキングサイズのベッドの端に、私を横たえます。

「体を締めつけるのはよくない」と言いながら、スカートのファスナーに手をつけられました。

すっかり酔いが醒めていましたが、酔ったふりをして「いい!」と怒った口調で手を振り払います。

私の着衣を脱がすのをあきらめた男性は、自分の服を脱ぎ始め全裸になります。

布ずれの音を聞きながら「絶体絶命か⁈父親と変わらない年齢の、ロシア文学崩れのジジイなんてイヤだー‼︎」と身を固くして、体を丸める私。

ベッドの反対側の端に男性は周り、きれいにベッドメイクされた上掛けをひっくり返します。

上掛けの中へ入ると私の方へ手を伸ばしましたが、ベッドが広くてギリギリ私の体には届きません。

私も飲んでいましたが、男性も同じだけ飲んでいます。

「チェッ!」っと舌打ちが聞こえたかと思うと、力絶えていびきをかきはじめました。

ここどこよ〜?

男性が深い眠りに入るまで息を潜めて待ち、そーっと家を抜け出しました。

ところが連れてこられたので、ひっそりとたたずむ住宅街のどこに自分がいるのかもわかりません。

そこへ「回送」のランプがついたタクシーが、通りがかります。

「日付が変わろうとしていた時間帯に、若い女性が飛び出してきて驚いた」と言って止まってくれました。

運転手さんは勤務を終えて、帰宅する途中だったそうです。

自意識過剰くらいでちょうどいい

このコントみたいな話は、実話です。

で、私はお酒が強かったり、運が強かったということで笑い話で終わります。

けれどもこのことがあって「レイプ犯罪」というのは、限られた人に起こるわけではないと思いました。

人を過剰に警戒するのはよくないですが、こと性に関しては自意識過剰くらいでちょうどいいと思っています。

特に親からほめられたことがないなど、自己評価の低い女性たちへ言いたい。

「抱かれてもいいと自分で選んだ」と思える人でなければ、密室へは入らないことです!


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