傾聴ライティング第6弾の2話目を本日投稿する予定でしたが、
執筆の都合により後日投稿させていただきます。
ご了承ください。
5月24日(日曜日)
関西地方で朝から仕事があり、日帰りで向かった。
早朝4:30起きはかなり眠かったけど、仕事を終えた後での楽みが待ち受けていた。
大阪に住む友人が仕事の場所まで迎えにきて、丹波篠山まで連れて行ってくれるというのだ!
出発数日前に「鹿専門料理のお店に行こう!」とアレンジをしてくれた。
鹿肉は10年くらい前に、フランス料理店で初めて食べた。
強烈な獣臭で滅多に食べ物を残さない私も、一口目を飲み込むのがやっとだった。
それ以来ずっと避けていた食材だったのだけど、
2013年に北海道の西興部村で年に1度行われる「エゾジカ・ハンティングツアー」というものに、
取材のため参加したことがある。
このツアーの趣旨はエゾジカの生態をハンターたちから詳しいレクチャーを受け、
実際に狩りへ同行し、自分たちで解体をしたものを調理法を学びながら食すというものだった。
その際食べたのが過去に食べたものと、あまりにも違っていて本当に驚いた。
臭いはまったくないし、とても柔らかい。
なぜこのように違うのかをハンターの方に聞くと「解体時の処理の仕方」なのだそうだ。
血が流れ出さないように内臓を取り出して、
皮や毛が肉に触れないように素早く処理をするのが、臭くならない秘訣だと教えられた。
このツアー以降、私の鹿肉への苦手意識が消えた。
むしろ大好きな食材となった。
車で迎えにきてくれた友人と、丹波へ向かってドライブ。
天気もいいし仕事も終わり、早起き寝不足の疲れも感じないほどノリノリで。
のどかな住宅街のなかに、その店はひっそりと佇んでいた。
昔ながらの土間のある民家を改装した、素敵なレストラン。
無鹿(むじか)
ランチはコースで3種類あった。
私たちはメインにもも肉、ロース肉の両方が味わえる、
「森の恵みコース」(3,500円)をオーダーした。
前菜
鹿肉のスモークや、レバーペースト、
地場産のお野菜料理の数々でテンションあがる〜。
思わず昼間から冷たい白ワインをオーダー!
お友達は運転をしてもらわなければならないので、ノンアルビールで乾杯!!
麹に漬け込んであるおかげで、ただでさえ柔らかい鹿肉がとろけそう❤️
ルッコラは普段サラダかお浸しでしか食べないのだけど、
素揚げにすると絶品だということを知った。
「ほろ苦さがいいね〜♪」と大絶賛をした。
メインのもも肉、ロース肉の盛り合わせ。
写真だと小さく見えるかもしれないけれども、すごいボリュームだった。
もも肉は竜田揚げにされていてビールに合いそうだし、
ロース肉はローストビーフよりあっさりとして、コクがある。
サシのいっぱい入った脂っこいお肉が好きな方には、
物足りないかもしれないけど、赤身好きの私にはたまらない美味しさだった。
お食事のお吸い物にも、鹿肉の天ぷらが入っていた!
カツオのよく効いたお出汁にも、鹿肉は邪魔しないのかー。
ご飯は五穀米できゃらぶきが、口の中をさっぱりとさせてくれた。
デザートは抹茶のシフォンと、ガトーショコラ、カスタードプリン。
どれも甘さ控えめで、とてもお上品。
プリンは蜂蜜のフレーバーが効いていて、すごく濃厚だった。
鹿肉は高タンパク低カロリー、鉄分も豊富な優良食材。
カロリーはササミとほぼ同じ。
エゾ鹿ツアーの際に習ったのは、
日本全国の鹿の生存数を半分まで駆除しないと、人間との共存ができないそうだ。
エゾジカがなぜ増えたのかというと、
・日本オオカミが絶滅したおかげで天敵がいなくなったこと。
・メス鹿の出産率が死ぬまで毎年100%だということ。
つまり100頭のメスがいれば、翌年は200頭に必ず増える倍々ゲーム。
・ハンター人口の老齢化により、ハンター人口そのものが激減している。
という主に3つの理由で、鹿はどんどん増え続けている。
農作物を荒らしたり列車と衝突事故が起きたり、民家に出没するなど、
餌を求めて人間の住む場所へ出てくる不幸な獣害は後を絶たない。
エゾジカ・ハンティングツアーは、若いハンターの育成を推進するために開催される。
人間と動物の無理のない共存環境があってこそ、どちらの安全も守られる。
しかも体によく味も美味しいのだから、なにもいうことなしだ。
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