ミラーニューロンは誰にも起こる

人間の意識にはミラーニューロンという、合わせ鏡のような機能が備わっています。

自分が陽氣でいると、相手にも陽氣さは鏡のように伝わります。

また自分が不安になれば、相手へも不安は伝わる。

だから自分が緊張しているのに「リラックスしてね」というのは、伝わりません。

あくまでも自分の目に映っているのは相手ですから、相手の氣持ちで考えていることが多いのです。

他者からの指摘で、自分のおかしな部分が見える

たとえば自分の後頭部は他者から見てもらうか、2枚の鏡を使って映し見ますね。

これと同じく自分の感情の正確な状態は、相手にしか見えないこともあります。

特に口論へ発展した際は、まず自分の状態など見えないでしょう。

「どうしてこの人はイライラしているのだろう?」

そう相手に疑問を抱いたとします。

なかなか「あ、この人がイライラしているのは、自分がイライラしているから」。

そんな風に俯瞰をしながら自身の感情と向き合う人は、あまりいないと思います。

ミラーニューロンで、自分の感情の向きを知ることができる

人と口論になって「その言葉そっくりそのまま返すよ!」といったことはありませんか?

これがミラーニューロンの正体です。

口論になるときは、相手も同じことを考えていることがほとんどです。

だからいくら「自分は冷静ですよ」と思っていても、実はそうではないことが多い。

相手がイライラしている以上、自分にもミラーニューロンの働きがけが起きているということ。

口論へ至るメカニズム

ここで自分もイライラしていると氣がつくと、起こりやすいのが厄介な自分責めです。

口論はどちらかが一方的に責めているわけではなく、責め合っている状態です。

たとえ穏やかな口調で伝えても、ミラーニューロンは感情を映しているので口調は関係ありません。

また「自分は責められている」と思うことが、相手を責める正当性にも変化をします。

これが口論のメカニズムです。

相手を責めるのをやめると、自分を責め始めやすい

自分を正当化できる理由を、抑圧しようとするとどうなるか?

人によっては別の正当化する理由を、懸命に探し始めます。

これが引くに引けない状態へ、自分をおとしいれるとは考えずしてなのですが。

一方で「自分も悪かった」と認めてしまうと、相手との比較が始まります。

責めるための武器だった「正当化する理由」を手放した状態は、非常に不安になります。

ピストルを持っている相手へ、丸腰で立ち向かうような心境を想像してください。

怖いですよね。

怖いので思考は「逃げる」判断へ移動しやすいのです。

ただし自分の非を認める力を持てないのは、自分を救い上げる力も奪うことになります。

これでは自分がやられるか、相手をやるのか?

その二択に選択肢は狭まってしまいます。

相手を責めず、自分責めにも転じさせないためには?

勝敗がつくまで口論を続けるのは、どちらかへ我慢を強いることになります。

その場は適当に取り繕って、まず敵前逃亡を勧めます。笑

そうして1人になって相手に対して、自分がムカついたことを書き出してみるのです。

次に相手のムカつく言動に対して、理想として自分はどう応えてもらいたかったのか?

「ムカついた」部分と「どう対応してもらいたい?」という部分を分けて書いてくださいね。

そうして最後に起こった口論のいきさつを、ザックリとでもいいので書き上げます。

3つの「事実」を並べてみる

「ムカついた」「どう対応してもらいたかった」「いきさつ」の3つがあると思います。

どこからでもいいので、3つを見比べながら共通項を探し始めます。

たとえば相手へムカついたことのなかに「自分の悪い癖の指摘をされた」があったとします。

相手のいう悪い癖は事実なのか、それとも実際にはないものなのか?

仮にここで事実とします。

でも対応として「指摘してほしくなかった」とか「もう少し優しく言ってもらいたかった」などがあるとします。

あるいは口論のいきさつのなかで、自分が違う話をしていたのに急に「悪い癖の指摘」に変わったなど。

口論は論点のズレから始まる

そんな共通項のズレがそこかしこに、見つけることができるかと思います。

もし相手の指摘する自分の悪い癖が、事実でない場合はスルーすればよかった。

それなのにムキになって、相手をしてしまっていなかったか?

これも論点のズレを生み出します。

ではどういう反応をすれば、話をスムーズに進めることができたのか?

「自分のこと」と考えると誰しもムキになりやすい。

けれども自分ではあるけど、自分を離れた場所から見ることで冷静な判断につながります。

「こんなやり取りだったの?」と思うことが俯瞰となります

共通項を次々と見つけると、相手と自分が形を変えた同じことをしている。

互いに的外れな指摘をしていたり、心で思っていることと裏腹な意図を伝えていることもあります。

あるいは自信の意図を口論を避けるために、飲み込んでしまっていることも。

それ自体が自分をイライラさせます。

「お互いさま」が見つかると

「なぜ自分がイライラしているのか?」を理解した時点で、俯瞰をしている状態です。

すると「お互いさまなのだ」という心理が働き始めます。

お互いさまという氣持ちは、寛容さを生み始めます。

寛容さを自分のなかで生み出すことで、自分や相手を責める氣持ちもおさまります。

そう「自分責めは相手責め、相手責めは自分責め」なのです。

一方が責めることをしっかりとやめると、それもミラーニューロンで相手へ伝わります。

「俯瞰する力」をつけて自分、相手どちらも責めることをやめる。

そこから穏やかな関係性が、生まれ始めます。


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