「セリ!私の話を、ブログに書いて!」

先日訪問した私のブログの読者でもあり、長年の友人女性からのお願いがありました。

「書く?なにを?」傾聴ライティングでも受けようとでも言うのでしょうか?

すると彼女はいたずらっ子のような顔をして「ジャンクで子育てしもいいっていうこと!お母さんたち、喜ぶわよ〜」と言いました。

5年前の彼女

5人の子持ちの彼女。現在いちばん上は高校生だけど、下はまだ小学校に入ったばかり。

遊びに行くといつも子供たちからモミクチャにされて、私はヘトヘトになるので「一人で外出できるときに声をかけて!」と言っていました。

それでも彼女の家へ行く場合のお土産は、リクエストにより子供たちの大好きな大量のジャンクフード。

私が持って行かなくても冷蔵庫には炭酸飲料水のペットボトルでいっぱいだったし、スナック菓子やカップ麺はちょっとした商店が開けるのではないか?というほどジャンキーなお家。(笑)

「そりゃそうさ。こんなに元気な子供が5人もいれば、私もそうなっちゃうだろうね」と家へ訪ねれば誰もが納得。

食にこだわる私の友達には珍しいタイプの女性。でもなんだかウマが合う。

そんな彼女が転居をした5年前、電話がかかってきました。

いつもカラッとしたノビノビママさんの声が、曇っています。

話を聞くと転居した先で入れた子供の幼稚園のお母さん方の、お弁当のレベルが高すぎて、作れなくなってしまったということでした。

「それまでどんなお弁当を作っていたの?」と聞くと、ごはんと冷凍食品とふりかけだったと言います。

とても彼女らしいと思いました。

ある日同じ園に通うママ友から「もう少し体にいいものを食べさせてあげては?」という指摘を受けて以来、素直な彼女は考えを改めたそうです。

「で、今どうしているの?」と聞くと、それまでより2時間も早起きして、すべて手作りで作るようになったとのことでした。

「2時間の早起きはきっついね」と言って簡単なお惣菜のレシピでも、コピーしてあげようかと考えていたときです。

彼女は「2時間の早起きが苦なんじゃないの。その幼稚園に移ってから、子供がしょっちゅう自家中毒を起こすようになってしまうの」と泣き出しました。

子供はお母さんらしさがなくなったことに、ショックを受けていた

自家中毒は簡単な説明ですが、自分の体の毒素で自分の体を攻撃してしまう病気。

私も2歳のころ母親が入院した祖父の世話をするために祖母へ預けられ、ひどい自家中毒にかかり死にかけたと聞いています。

それまでプクプクだった体が、一瞬で皮がたるんでしまうほど痩せこけたそうです。

要は環境の変化によるストレス性の病気です。

「あー、それは大変。元の冷食弁当に戻してみては?」と言うと「他のお母さん方からなんて言われるか……」とあの豪快だった5人のママらしからぬ、気弱な発言がこぼれました。

「えー!考えらんない!あんなに『へーき、へーき、子供たちは(ファストフードが)大好きなんだから』って言っていたのにー?」

その一言で「あーーー‼︎ 本当だー、そうだったわ。他のお母さん方のお弁当を見たら、すっかりビビって忘れていた」と声色が変わり、正気に戻ったようです。

彼女の名誉のために言っておきますと、毎食インスタントとファストフードではありませんでした。

ただ子供と接する時間をなによりも大切にしていた彼女は当時、もっともっと子供が欲しいと考えていました。(結局5人で落ち着いたようですが)

「今は食は質より量でいい。ひもじい思いだけさせないのが、私の仕事。スキンシップや愛情は今しか与えられない」

という信念の元、手作りよりインスタントやファストフードを大いに活用して、子供たちと接する時間を優先的にやりくりしていたのです。

「食や添加物にこだわるセリだって私を責めなかったのも、子供が元気なら大丈夫って言っていたもんね。勝手に私が他人の言葉に振り回されて、子供を怯えさせたんだよね」

またまた柔軟な彼女が元のスタンスを取り戻すと、しょっちゅう起こしていた子供の自家中毒も、まったく起こらなくなりました。

5年の間にも子供の手は徐々に離れていくので、そのペースに合わせて、食事も手作りのものを少しずつ増やしていっているとのことです。

そうして自分では書けない代わりに、私のブログを使って世のお母さん方へ伝えたかったそうです。

「他人の意見も大切だけど、それに振り回されて現状が見えなくなることの方が怖い。すべては今現れている子供の状況で判断をしてほしい」というベテランママさんからのメッセージでした。


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