イヤなことばかり言うから話をしたくない!
「親に優しくしてあげたいけど話をすれば私へ攻撃してきたり、自分の体の不調ばかりを訴える愚痴だったりで、気が滅入ります。こんな親とでも話をしなければならないでしょうか?」という相談はとても多いです。
もともと共依存関係にあった(ある)親子は、幼児性の強い親が子供へ過剰に甘えているという図式があります。
また幼児性の強すぎる親は、自分の親から満足な愛情を受けていません。
それゆえ自分のことで精一杯どころか子供から愛情をむしり取り、疲弊させてしまいます。
私たちの世代と今の20代、30代の人たちの受けた教育が違うように、親はもっと違う教育を受けて育っています。
今のように「褒めて伸ばす教育」でもなければ「子供の人格を尊重しましょう」などは真逆ですし「贅沢は敵だ」とか「我慢することが美徳」
と、とにかく辛抱辛抱を重ねて育った人が、子供と共依存関係を構築する親世代の特徴です。
つまり親世代は自分たちが親から褒められていない、尊重されていない、贅沢は許されなかった、我慢ばかりさせられていた。
そんな人たちが大人になり自分で経済を握り、僕(しもべ)のようにコントロールできる子供を得た暁にはどうなるか?
ご自分の親からの苦しみは一旦置いておき、そのような角度で考えてみてください。
満たされなかった思いは親が大人になると、底なし沼のように不足を満たそうとします
そもそも満たされなかった褒められたい、尊重(あるいは尊敬)されたい、贅沢をしたい、我慢したくないという欲求を子供が満たしてあげることは不可能なのです。
その欲求は摂食障害にもよく似ていて「食べても食べても満たされない」という症状ですから、欲求が満たされるどころか与えることが誘い水となってしまうのです。
また共依存関係に陥った子たちは、条件反射的に親の欲求を満たそうとする心理があります。
親のちょっとした怒りの表情や表現に敏感ですし、親が言葉に出さずとも発信する怒りのシグナルに過剰に反応しようとします。
子供の恐怖心を煽ることで、心理操作をする習慣にいつまでもいつまでも抗えずにいるのです。
そんな親にも弱点があります
ここまで書けばおわかりになると思いますが、恐怖心がベースということは「怖がらせて要求に応えさせてなんぼ」なのです。
つまり親からすると怖がらずに「はい」と要求に素直に応えてくれる人は、苦手です。
それは親の「尊敬されたい」というゆがんだ自尊心が傷つくからです。
自分は恐怖を与えるだけの脅威を持っていることに快感を覚えているのに、恐怖を感じてくれず子供扱いをされている(見下しの)行動です。
すると途端に親はあなたとの居心地が悪くなり、一緒にいることが苦痛になるのです。
基本ツンデレ、ときどき褒め殺し
「基本ツンデレ、ときどき褒め殺し」これは同居、別居関係なく有効な手立てです。
親からなんらかの要求が出たとき「はい」と抗わずに生返事をしてみるのです。(←繰り返しますよ〜、な・ま・へ・ん・じ)
すると「体の具合でも悪いのか?」とかなんらかのアクションが親からあります。
ここでは「はい」でも「いいえ」でも構いませんが、説明はしないでください。
とにかくテレンパレンと「はい」か「いいえ」の生返事を繰り返すだけです。
イライラしていても、絶対に反応も説明もしないことです。
ここまでが「ツン」の部分です。
目的は相手にうんざりしてもらうことと、親の大好物の怒りに煽られないことなのです。
次第に相手が音を挙げて話題を切り上げることもあるでしょう。
もし切り上げたなら初めて可愛い反応で「デレ」を出し「はい」と明るい返事で会話はスパッと終了しましょう。
(注)気の強い人、弁の立つ人は相手がせっかく切り上げているとき、相手の勢力が弱まったことで反撃をしてしまいがちです。
けれども絶対に反撃をしないでください。相手の大好物をわざわざ差し出して喜ばせてしまうようなものです。
親があなたの怒りを煽り始めたら、褒め殺しで話の腰を折る
そうしてもし親が話を切り上げずに「ずいぶんとふざけた態度だ!」などと怒りの表明をしたら、相手を褒めるのです。
「そりゃそうですよ。ふざけたことを言えるほどの余裕のある心境に育ててくださったのは、あなたです」
などすべては「親さまのおかげです」の姿勢を崩さないことです。
ここでは歯の浮くようなセリフを堂々と、陽気に真面目に言いましょう。
繰り返しになりますが、決して煽られた怒りに乗らないことが重要です。
<<会話例>>
親:「いつも自分勝手なことばかりして、そんなことで生きていけると思っているの?」
子:「この世知辛い時代に自由に生きて行く選択肢を与えてくれたことに、大変感謝をしております」
親:「そんなに無駄遣いばかりをして、もっと節約したら?」
子:「豊かに育てていただき、いいものを見る目を養ってくださり、ありがとうございます!」
などなど、いかようにも褒めちぎることはできます。
親の出してくる話術のパターンは、どの親もほぼワンパターンです。
ですから「ああ言われたら、こう」「こう言われたら、ああ」というシミュレーションもしやすいはずです。
親と会話をしていないときに1人で練習しておくことで、本番で平常心を保つことが容易になる成功への近道です。
子供に求めてはならないことを、親が子供に要求しているのです
基本ツンデレ、ときどき褒め殺しと言いますと、親を茶化して馬鹿にしているように感じてしまうと思います。
しかしながら親があなたの恐怖心を煽ること自体、馬鹿げている行為です。
人間として、いえもっと言えば赤ちゃんやペットにでも、不要な恐怖心を植え付け、自尊心を満たすことは情操的に最悪な教育です。
それを大人になってまでされているということを、子世代には強く自覚していただきたいのです。
ですから親からの「自分が自由に操ることができる所有物」という概念を外すことをしなければ、どちらかが死ぬまでもて遊ばれて終わります。
もて遊ばれない経験をしたことがない人が、もて遊ばれない経験を親から得ることで、低い自尊心も高くなり、恐怖心も薄まる可能性が高まります。
しかもこの対応は誰もが無傷ですし、たとえ歯の浮くような褒め言葉だったとしても事実なのです。
親の呪縛に苦しむ方は、ぜひ実践していただきたい行動です。
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