一期一会は人とばかりではない
クローンでもない限り、100%同じ野菜も同じお肉、魚もありません。
全部形が違っていますし、筋が入っていたりなかったり。
だから腕のいいシェフでも、100%同じ料理は2度と作ることができません。
1年前の今日書いた私の投稿を「1度読んだだけで当時とまったく同じ思いで、再現してください」と言われてもそれは無理です。
1年前どころか、昨日の投稿だって昨日の私にしか書けないのです。
写真も同じ空、雲、草木、光の画像はその日そのときしか撮れない、たった1度のチャンス。
生きていればすべてが一期一会です。
後悔をしないためにも、一期一会を大切にすればいい
そのときその瞬間を大切にしていると、過去に反省はしても後悔はなくなります。
大切にしていたということは、その場面に向き合い集中していたということだからです。
自分の納得の行くまで向き合ったことの結果が、失敗に終わったとしても後悔には結びつかないのです。
大切なのは結果ではなく向き合ったプロセス、度合いだったりするのです。
誰かと喧嘩になっても喧嘩している時間すら大切にしていれば、たとえ喧嘩別れになっても納得がいきます。
「あれ以上の話し合いは自分の力量ではできなかった」と自分の言動へ目を向けることができるのです。
勝ち負けにはこだわらなくなり、自分の最善を尽くしたことには、諦めも引き際も潔くなります。
納得がいかないときは、相手の悪い部分しか見えません。
けれども納得がいけば、自分の反省点が見えてきます。
「主張は間違っていなくても、自分の伝え方が悪かった」あるいは「相手のコンディションを無視して、自分の思いを押し付けすぎた」といった反省が残ることはあっても後悔は残りません。
それは相手があっての場合、100%自分か相手が悪いということはまずないからです。
反省は未来への糧へすればいいし、後悔は幻です
「あのときああすれば、こうすれば」という感情は過去を向いています。
過去を向いていると過去へ執着しすぎて、未来が見えなくなります。
いつまでも納得の行かなかった過去ばかりを見てしまい、過去の自分に嫌悪を深めていきます。
けれども取り返せないことは幻と同じですし、幻をいくら追っても現実には結びつきません。
一方で反省をして次が成功したのなら、取り戻したことになりますから自分の心の糧となり確かな現実でもあります。
食事、健康、心、すべてが一期一会なのです
一期一会は他者へ向けるものではなく、自分へ向かうものなのです。
落ち込んでいても自分を大切にするために、いちばん心を喜ばせる物を食べる。
その食事もまたと同じ物はないのですから、1食をないがしろにして適当な物を選ぶと、健康を害するリスクが高まります。
もちろん食事の内容がいいに越したことはありません。
けれども体にはいいけど食べたくもない物を、ストレスいっぱいで食べることほど心と体に悪い。
ピカピカに磨かれた部屋は心地がいいです。
けれども重い体を引きずりながらイヤイヤ掃除をしたのなら、自分に毒を溜め込むことになります。
それならば落ち込んだ気持ちが上向きになるまで、静かに本などを読みながら待っていた方がよほど心と体にいい。
自分のためにしたことは自分にはもちろんのこと、他者との関係性にも大きく影響するからです。
相手のためを思ってしたことほど「大きなお世話」になりやすい
過去に依存されたことのある人、あるいはなぜか依存されやすいと自分で感じる人は「他者のため」を基準に行動していることが多いのです。
電車で体の不自由な方や妊婦さん、ご老人に席を譲るのは健康な人間の務めです。
けれどもそこで誰もがあなたへお礼を言って、座るとは限りません。
もしそこで断られたことに多少なりとも傷つく、または恥をかかされたような気持ちが沸くのなら、それは「感謝をされる」ということに期待をしているからかと思います。
どんなことでも期待感を持っている人は以心伝心で伝わるので、相手は奪われると感じて逃げてしまうことが多いです。
自分では相手を思いやっての行為だと思っていても、相手にとっては「大きなお世話」になってしまうこともあります。
自分を大切にする一期一会を実践をしてもらって、毎日小さなことでも続けているとわかります。
自分を大切にするために、相手へ親切にするのもしないのも自分は選ぶことができる。
だからこちらから親切にしたことを受け取る自由も、断る自由も相手は持っているということが。
そうして自分を大切に感じている人は、相手から断られても傷ついたり、恥をかかされたような気にはなりません。
ただ淡々と「わかりました」と相手の意思を尊重したという部分で、納得が行くので心は強く平穏です。
それでは皆さん、また来週!一期一会を大切に週末をお過ごしください!
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