灰かぶり姫になることができない、共依存をされた子
「なぜ自分だけが」共依存関係の親子の子の側は、親から他の兄弟には求めないようなご奉仕を求められます。
またそんな親を見て育った自分以外の兄弟姉妹から、親と同じように「あなたがご奉仕をするのは、あたりまえでしょう?」という扱いを受けていることが多いです。
まるで童話の灰かぶり姫(シンデレラ)のようです。
童話では必死で耐える灰かぶり姫に「心の美しさ」を見出す王子様がガラスの靴を履かせに現れてくれます。
こんなハッピーエンドを迎えられればいいのですが。
けれども現実は結婚しても親や兄弟と似たような性質を持つ配偶者から選ばれて、生まれ堕ちた家とは違う家のはずなのに、実家と同じような環境が構築されます。
そうして家族なのに他人より冷たい環境に身を置き、心身ともに冷え切ってしまう。
また他人も同じようにあなたを灰かぶり姫扱いする人が、集まってくることは珍しくないでしょう。
面倒なこと、やりたくないこと、暇つぶし、愚痴の聞き役……そういったことを平気であなたへ丸投げして、自分たちは何食わぬ顔で暮らします。
そんな悪い循環が家でも外でも起こり四面楚歌に追い込まれることが、社会のいじめの仕組みとどう違うのでしょう?
あなたは闇の請負人にされているから
「なぜ自分だけが」という思いはあるでしょうが、それが自分の運命なのだと諦めてはいないでしょうか?
元をたどれば親自身の抱える心の闇を、親自身で解消できなかったことからいじめは始まります。
親の生まれ育った環境が愛情に乏しいものだったり、押さえつけの激しい環境だったことで親の心の闇は深くなります。
親の心の中には得体の知れないモヤモヤが漂い「自分は価値のない人間ではない!」という反発が生まれます。
そうして生まれながらに一番器用で優しい子供を選び、なんとかして自分の苦しい心の闇を子供に持ち去らせようとします。
兄弟間のあからさまな差別は、こういった理由から起こるのです。
いじめで考えてみてください
いじめっ子は家で親から寂しい思いをさせられていたり、他の兄弟からいじめられていることが多いです。
その子が外へ行き、自分より優しそうで弱そうな子をターゲットにします。
ただいじめっ子はとても気が小さいので、他の支援者を必要とします。
自分1人で堂々といじめている子は、あまりいませんよね?
いじめっ子に賛同する子達が現れるのはなぜか?
それは賛同しなければ、次に自分がいじめのターゲットにされてしまうかもしれないから。
つまりあなたの兄弟や周囲の人たちが、親と一緒になってあなたをいじめるのには「自分がターゲットにされたくない」という自己防衛が働いているからです。
いじめが起こる環境は、非常に精神的に未熟な人たちしかいません
残念なことに共依存関係に陥る親に関しては、自分の心のモヤモヤに気がついていないことがほとんどです。
もっと言えば「教育とはこんなもの」あるいは「自分の時代の親はもっと厳しかった」などと自分の言動を肯定するための建前で、モヤモヤをすり替えています。
この問題のすり替えこそが幼児性が強く、力のない者たちのやることです。
しかしながらそれも親たちが自分たちを、生存させるために編み出したサバイバルです。
ですから親や兄弟へ「あなたのやっていることはいじめですよ!」などと不毛なことを訴えるのはやめてください。
純粋な子供へ指導をするのとは、わけが違います。
子供の頃は自分がいじめていることも、いじめられていることにも自覚があります。
けれどもあなたが「これは家庭内でのいじめだ」と気がつかず、家の外でも似たような環境を作り上げてしまったように、親や兄弟たちも「大人の自分が家族をいじめている」などとは露ほどにも思ってはいません。
それは「ターゲットがいなくなったら、自分はどうなる?」という潜在的な危機感から、誰もが認めるわけにはいかない事実だからです。
いじめに賛同する人がいることでわかると思うのですが、大人のいじめの周囲の人間は、あなたがターゲットでいてくれなければ「明日は我が身」だとわかっているから加担をするのです。
ということは「あなたでなくてもいい」ということなのです。
いえ、あなたである必要はどこにもなければ、その優しさや器用さは身についた素晴らしい素養なのです。
その優しさ、器用さを自分へ向けましょう
自分の育った環境が過酷だったので、大切な自分の子供へはそういった思いをさせたくないと考えるのは当然のことでしょう。
私には子供がいないのですが、これまで出会った人たちを見ていてそう感じます。
ただこれまで家庭内のいじめにあっていた人ほど、他者へ施すことの方が圧倒的に多かったはずです。
そんなお留守にしてしまった自分を満たさずして子供へ愛情を注ぐと「満たされずして子供で満たそうとした」あなたの親と同じことになりかねません。
すると次第に自分の子供からも、灰かぶり姫扱いをされるようになってしまいます。
関連過去記事→先に救われるべきは、親だ
いじめはどこにでもあります。
いじめを撲滅するには、すべての人が成熟する必要があります。
けれどもそれは現実的ではないと思うのです。
それよりも今後いじめる人に出会っても、いじめをかわすことができる自分を育てた方が早いです。
子供がいるいないは関係なく、いじめにあっているすべての大人が向かうべきは、自分だけでも心の成長を促進させることなのです。
重ねて言いますが心の自律の絶対条件は「誰もいなくても、自分を楽しませることができる人」です。
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