a8b178b76b37d534205efce23ad58e27_m
自立には経済的自立と、精神的自立がある。
精神的自立は「自律」とも言う。

「一人でいても楽しい」これが自律をしている人の必要条件だ。

自律ができている人は、
たとえ付き合いでも、必要な人脈が訪れる場所でも、自分が楽しめない場所ならば行かない。

「自分で自分を楽しませる」ということがすべての判断基準になっているから、
それ以外のものは選ばないようにしている「自分に優しい人」なのだ。

日頃から一人でも自分を楽しませて充足しているから、無駄に他者を巻き込むこともない。

また一人を楽しめる人は、多くの人の中にいても自分を楽しませることができるので、
周りの人にも明るい雰囲気を振りまく。
人から楽しみを与えてもらえたときも、素直に喜び、甘えることができる。

自律をしていない人は自分で自分を楽しませる術を持っていないから、
誰かに楽しませてもらおうと、いつも他力で楽しませてくれる相手を探している。

自分から楽しみを見出せないのに、人から楽しみを与えてもらうとケチを付けて批判する。
それは自分が自律をしている「フリ」をするためのポーズが得意なせいなのだ。
長いものに巻かれるのも、このタイプ。

自力で成長ができないから、成長させてくれそうな人を探して取り入る才能を日々磨いている。

飲み会などで自分の話ばかり長々と、相手の反応を構わず聞かせたがり、
話の中心が他者になると不機嫌を顔に露わにしたり、ソワソワする人が自律をしていない代表格だ。
人の話を楽しめないのならその場を去ればいいのに、それもしないで不快を撒き散らす。

「なにをしているの?」「いまどこにいるの?」「つまらないから相手をしろ」と、
自分の子供が5,60歳になってまで行動を探ろうとする年老いた親も、自律をしていない証拠だ。

どれだけ経済的に自立をしていても自律をしていなければ、
死ぬまで子供のやることなすことに介入しようとする。

こういう大人たちが決まって口にするのは「あなたのことが心配だから」。

心配しているのは自分に他者が感心を示してくれないことが、
自分の不安の原因なのだということに気がついていない。

本当に心配をしている人は、心配という言葉を口にせず自分から確かめに行く。
無理やり相手から「大丈夫、心配してくれてありがとう」という言葉を引き出そうと、
感謝の言葉を強要したりしない。

他者を見下し、あら捜しをし、否定をすることで、
他者が間違っているかのように錯覚をさせて
「自分が導いてあげなければ生きていけない」ように自分も他人もだますことで依存をさせる。

ただその人たちにいくら「自分の楽しみを探して、もう私に構わないで」と説得しても、
他者をコントロールすることでしか、充足感を得られないのだから無理なことと諦めて欲しい。

コントロールされる人が多ければ多いほど、
その人の充足感を増してあげていることになるから、そんなに都合のいい人を手放すはずがない。

逆に自律をしていない人から支配されている人も、相手に嫌われたくない、恨まれたくない、
ダメだしばかりされた悔しさで、いつか自分の存在価値を認めさせてやると我慢をし、
自分が壊れるまで相手の要求に応えようとする。

でもよく考えてみてほしい。

楽しみと苦痛のどちらを選ぶか?
健康な人は楽しみを選ぶに決まっている。

翻弄されている人たちは楽しみへ向かう自分を、
自分で許さず翻弄されることを選んでいるという側面がある。

けれどもそれで自分が壊れてしまったのなら、
それは自分に厳しいというより、自分を虐待していることになる。

もう子供ではないのだからどんな選択をしたって、自分で自分の言動に責任を持てるはずだ。
もし翻弄される方を選んでいるのなら、それは自分の意思で動くことを放棄していることにもなる。

結果壊れてしまってとしても、翻弄した人たちは誰も自分のせいだとは思わない。
ケアもしてくれない。ただ自分が苦しい思いをするだけだ。

自律をする機会を、自ら手放してしまっているということになる。

そのままあっという間に50歳になっても、60歳になっても、
自分を心から楽しませる方法を知らないまま、人生が終わってしまうことも珍しくない。

そうして自分もまた下の世代を翻弄するという「負のスパイラル」も起こる。

自分だけが自律をすることがわがままであるかのように、
自律をしていない親からコントロールをされてしまっている人は、気をつけなければならない。

自律している人間は自分の子供や友人がどこへいようと、なにをしていようと、
他人に迷惑を掛けず、健康で幸せに暮らしてくれているのならそれでいいという人たちだ。

いつだって相手が困ったときには、相談をしに来れる安全な場を作ってくれる。
相手の自由な意思を尊重してくれる。
そんな人だからこそ自分も困ったときには、相手の力になりたいと思うのが自律した人間関係だ。

今ある人間関係を見渡して自律していない方に該当する人がいたら、
それが親でも、大切な友人でも、相手が考えを変えることに執着してはいけない。

その執着で下手をすると一生終わってしまうかもしれないし、
その前に自分が壊れてしまっては元も子もない。それが本当の意味で自分を大切にするということ。

そうして自分が1日も早く自律をすることが、
自律していない人に自律してもらう、一番の早道なのだということも覚えておいてほしい。


投稿がお気に召しましたら、ポチッとクリックをお願いします!

↓いつも応援ありがとうございます。

にほんブログ村 家族ブログへ