ある飲み会でのはなし
ブログを始めて以来、私に新たに身についた習慣があります。
写真は文章よりイメージをしてもらいやすいので、食べたものや気に入った場面を、ことごとくスマフォカメラで写すようになりました。
20代の頃はオートフォーカスばかりではありますが、一眼レフを愛用していました。
下手の横好きですが、もとからカメラは大好きです。
けれどもそれより文章を綴ったり、会話(コミュニケーション)を直接取る方が好きなので、現在はスマフォのみで好きなだけ撮っています。
梅雨入り前に美味しいお店に詳しい人が、企画してくれた飲み会へ参加しました。
いつものごとくお料理をカメラに収めるのですが、私がブログを綴っていることを知らない人でも、最近では「写真どうぞ」と食べる前に私が撮り終わるのを待っててくれるようになりました。
ブログの知名度より写真を撮る方が浸透しているのも、いかがなものかと思うのですが(笑)そんな心遣いは嬉しい限りです。
お言葉に甘えて写真を撮ってワイワイ話しながら食べていると、電話がかかったので中座して戻ってきたときのことです。
「Yさんがセリちゃんが撮るから、食べずに待っていてくれていますよ」と言われて、なんのことかキョトンとYさんの席へ目を向けます。
すると「いや、楽しそうに写真撮りながら食べているから」と照れくさそうに、小鉢を差し出してくれます。

照れくさそうに守ってくれていた、ホヤの塩辛
「きゃー、嬉しい!」と大好きなホヤを前に、写真を素早く2、3枚撮って「ありがとうございました」と言いながら一緒に食べようと思い、Yさんへ小鉢をお返ししました。
「こんなに嬉しそうな顔されたら、つい取って置きたくなっちゃうよねー」と別の人が言います。
「え〜、そんなに嬉しそうな顔をしていましたか?」バレてちょっと照れくさいです。
私以外7名ほどいた人が思い思い隣の人と談笑していたのが、ピタっと私へ注目して「うん」と一斉に頷きました。
それまで素早く撮ろうとはしていても、お待たせしてしまうことに対しては申し訳ない気持ちでいました。
けれどもそのときの全員から「うん」と一斉に言われたことで、私が写真を撮ることは他者を不快にはさせていないことがわかり、安心しました。
またあるときの食事会です
その後初めてお会いする方ばかりの席へ、行ったときのことです。
ちょっとお固い席でもあったので、さすがの私も写真を撮っていいのか戸惑いました。
乾杯が終わり「食べ物の写真を撮らせていただいてもいいでしょうか?」と断りを入れました。
すると皆さんが快く「どうぞ」と言ってくれました。
そうして前菜からデザートまでの撮って食べてが終わり、食後のコーヒーを飲んでいたときです。
主催された方が「いかがでしたか?」と気を使って聞いてくれました。
すると他の方が「今日のこの席でいちばん楽しまれて、いちばんお料理に感謝されているのはセリさんではないでしょうか?」と言ってくれます。
また他の方も「見ているとこっちまで楽しくなってきて、お料理が更に美味しく感じました」と好意的なご意見を。
「いえ、本当に美味しかったのです」恐縮してカッカと顔が火照ります。
「感謝って言葉じゃないね。表情とか態度で喜びとして現れるんですね。ありがとうの言葉なんてなくてもわかるもん」とさらに止めを刺されて、もう私が申し上げる言葉はございません。
皆さん私の「撮り食べ」をそこまで好意的に見てくださり「ありがとうございます」としか言いようがなくなりました。
忘れられない言葉
父の仕事関係のテレビクルーのカメラマンと、家族で同席していた子供のころの話です。
カメラマンと目が合いニコっとされたのが嬉しくて、私もニコっと返しました😊
カメラマンはしみじみと「嬉しいなー、心の底から笑い返してくれるんだ。おじさんくらいの年になると心が汚くなっちゃって、そんな風に心の底から笑えなくなるんだよ」と言われたことがあります。
いろんな人の表情を撮っている人の表情に対する言葉は、幼いながらもすごく説得力がありました。
きっと当時のカメラマンより、私は今うんと年上です。
スマフォの画像を覗き込んでいる自分は寄り目で眉間にしわを寄せていて、おせじにも「かわいい」とか「美しい」顔ではないでしょう。
また日常で苦悩することもありますし、怒りで笑えない日々もあります。
それでもあの幼いころの純粋な表情が今少しでも残っていたとしたら、これまで私の人生は感謝することに恵まれている人生なのかもしれません。
また言葉でも自覚でもなくすべての喜怒哀楽というものは、表情やオーラのように自然とにじみ出るものなのでしょう。
だからこそ心から自分を喜ばせることは大事ですし、いつでも探していたい。
誰でも自然な感謝により多く巡り会えた人は、なにもしていなくても自分も周りも幸せにする力があるのです。
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