サナトリウム3日目
むくみは、もっとひどいことになっていた。
ちょうど朝食中に診察の順番がきたと、
スタッフさんからお声がかかり、
ドキドキしながら診察室へと向かった。
院長の石原先生は初めてお会いするが、
血圧、脈、舌、目、などを手際よく診てくれた。
「毎日何食、食べていますか?」
が最初の質問だった。
旅行中などを除いて、私は基本的に昼夜の2食だ。
忙しいと、夜のみの1食の日もある。
すると先生は
「それはとてもいいことです!
できれば昼間は根のものを食べてください。
『とろろそば』がいちばんいいですね」
と言われた。
むくみのことを相談すると、
「年に2、3人はそういう人がいます」
と言われて2、3人しかいないのかと心配になった?
「それもデトックスだから心配ありません」
と言われて、漢方薬を処方してくれた。
それとニンジンジュースを飲むと
ダイレクトに水便になり出るのも、
まったく問題がないどころか、
腸の中が洗われているのでいいことなのだそうだ。
診察台でお腹に触ってから、
「みぞおちの温度と、
下腹部の温度差を触ってみてください」
と言われた。
みぞおちは温かいのに、下腹部はとても冷たい。
「下腹部が冷たいのは、下半身の筋肉量が少ないからです。
毎日歩いたり、スクワットとか、
ももあげ、かかと上げをして筋肉量を増やすこと。
食べ物も体を温める根のものを食べると、ますますいいのです」
それでどこでも手軽に食べられる、
とろろそばを勧めてくれていたのだ。
私のお昼の定番はおむすび2個なのだけど、
これも可能な限りとろろそばに変えようと思う。
「このまま下半身が冷え続けると、
子宮ガンなどになってしまうし、
心筋梗塞の心配もでてきます。筋肉を付けてください」
と教えてくれた。
頭寒足熱がいちばんいい状態なのに、
私の場合下半身の筋肉量が少ないため、
「頭熱足寒」と逆になって水分を循環させる
ポンプの働きが弱くなっていた。
確かに私は運動が大嫌いだ。
電車でも座席を見つけると、すぐに座ってしまう。
この日から駅の階段を1段飛ばしで登るようにしたり、
できるだけ大股で力強く歩くよう心がけている。
太ももの付け根(鼠蹊部・そけいぶ)を大きく、
動かすとリンパの流れがよくなり、
水分代謝が上がる。
サナトリウムでは毎週日曜日に
先生の講演会が無料で開かれる。
驚くのは一人一人の名前をすぐに覚えしまうこと。
私も診察を受けただけで、覚えられていた。
67歳の年齢を感じさせない、
エネルギッシュな大きな声で
2時間半まったく休憩なしでユーモアたっぷりの話をされる。
ちょっと綾小路きみまろチックな話し方で、
とても楽しい講演会だった。
ここのサナトリウムへ行くときは、
ぜひ日曜日を挟んで講演会を聞かれることをお勧めする。
大量のしょうがを推奨しているのは、
しょうがの中に入っているアポトーシスという成分が、
がん細胞を自殺に追い込んでくれるからだそうだ。
それに紅茶の赤い色の成分のテアフラビンというものは、
インフルエンザウイルスを殺すことで知られている。
そこでサナトリウムでは、
しょうが紅茶を飲むことを推奨していた。
公演終了後、具の入っていないお味噌汁、
その30分後にはニンジンジュースをまた3枚。
その30分後にはニンジンジュースをまた3枚。
漢方を飲むと、お小水の出が少し良くなった。
相変わらずお腹はゴロゴロ雷さま。
でも昨日ほどだるくはない。
でも昨日ほどだるくはない。
体も動かしやすくなり、
PCのケーブルを貸してくださった方と一緒に、
近所のカフェまでお散歩。
話題は断食終了後なにが食べたいかになってしまう。
「お寿司とお蕎麦」だった。(笑)
カフェでのカレーのいい匂いに、
一瞬惑わされながらも、なんとか我慢をする。
施設内で2000円で受けられるしょうが湿布が、
すごく汗が出て気持ちいいことを教えてくれた。
また帰る日に採血をしてもらうと、
先生が数値に関するコメントを書いて
自宅に送付してくれるから、
自宅に送付してくれるから、
とても楽しみなのだということも教えてもらった。
しょうが湿布は自分でもすることがあるけれど、
自分ではお腹などの一部分にしかできない。
ここではしょうがを煮出した汁に浸したバスタオルで、
全身に被せてくれるうえ、
さらにビニールのシートを体に巻きつけて、
蒸してくれるという。
さらにビニールのシートを体に巻きつけて、
蒸してくれるという。
お散歩から戻ると教えてもらった通り、
あらかじめ温泉で体を温めておく。
温泉から出る時間にしょうが湿布が始まるよう
逆算して、出てすぐに浴衣一枚で入室。
サウナなど目ではないほど、短時間で大量の汗が流れる。
しょうが臭くなってしまうのではないかと思ったけど、
まったくそんなことはなかった。
ほかほかの体になり、
夕飯から始まる捕食を楽しみに食堂へ向かう。
便に入っているゴマ塩で、重湯に味付けをして食べる。
3日ぶりの食事はどんなものだろう?
と思ったけれど重湯を半分くらい食べたところで、
少し休憩を欲したほど、お腹にずっしりと感じる。
思ったほど食欲は湧かなかった。
最終日
朝食前に採血をしてもらう。
そのとき先生から
「昨日と比べるとずいぶん顔色がよくなりましたね!」
と言ってもらえた。
自覚症状としてむくみも少なくなったし、気分がいい。
8:00にニンジンジュースを1杯飲み、
10:00に重湯からあずき粥にアップグレードされていた。
久しぶりにおかずのある食事を食べた。
ああ、納豆がおいしい。湯豆腐もサイコー!
今回の宿泊型の断食はこれにて終了。
数日後に検査の結果が送られてきた。
開けてニンマリ。
すべて基準値内に入っている。
先生からも
「100点です」
とコメントをいただけた。
テストで100点を取ることなどなかったから、
とっても嬉しい!
テストで100点を取ることなどなかったから、
とっても嬉しい!
父の友人で子供の頃から私のことを知っている、
内科医の先生にこのデータを見てもらうと、
「すごくいいデータだね。
特に血糖の数値のHbA1c
(4.6〜6.2が正常範囲内で、私は4.8だった)
がものすごく低くていいね。
これが高いと自己免疫力が下がって、
がん細胞が増えやすくなってしまうんだよ」
と教えてくれた。
私が断食明けだったから
血糖値が低かったのではないか?
と聞くと
「これは過去1、2ヶ月間の数値で、
何日か断食したくらいでは変化が起こらないんだよ。
だから普段の生活がいいということだ」
と言われた。
私は運動嫌いで、お酒もたくさん飲む。
忙しければジャンクフードやカップ麺の、
お世話になることだってたくさんある。
若い子なら影響ないかもしれないけど、
もうすぐ50歳に手が届こうとしている人間として、
褒められた生活はしていない。
なのにどうしてそんなにいい検査結果だったのだろうか?
と聞くと、
「自分が思うに
ストレスのコントロールがよくできているのだと思う。
いろんな患者さんを見てきて、
食事や運動を気をつけていても、
ストレスを吐き出さずに溜め込む傾向のある人が、
がんを発症しやすい。
セリちゃんは子供の頃から感情を素直に現す
面白い子だったから、
その分ストレスもコントロールしやすいのだと思うよ」
と言ってもらえた。
とはいえ断食中に効果は感じられていた。
いちばん顕著だったのは断食中は乱視が治り、
いちばん顕著だったのは断食中は乱視が治り、
視界がとてもクリアに感じた。
それに帰ってきてから体が軽く感じて動きやすい。
(乱視は数日で戻ってしまったし、体重は元のままだけど)
自宅で2時間おきにジュースを作ったり、
大量のニンジンを確保するのは大変だ。
また冷蔵庫の中身や友人からの誘惑があると、
すぐに乗ってしまう性格なので、
この4日間はとてもありがたい経験だった。
衰えのくる年代だから、
年に1、2回こういう場所へ
旅行代わりに行くのもいいなと思った。
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