どん底の不幸ではないけれど、どうしたら幸せな気持ちになるのかもわからない
「今生きていることに特に不平不満もないのだけど、楽しいとも思えない」という人がいます。
これって結構「甘え」というくくりで批難されてしまうのですが、実はそうでもない気がします。
依存する親というのは少なからず自己矛盾のなかで生きています。
子供に対して
「大切だけど、自立(自律)をさせず自分の監視下に置いておきたい」
「好きだけど、世話をしたくない(自分がされたい)」
「わがままを好き放題していたいけど、1人になりたくはない」
「素敵なパートナーに恵まれてはほしいけど、自分もその中に深く関わっていたい」
「経済的自立をさせて、自分や自分の他の子のサポートをしてもらわなければ困る」
など挙げたらキリがないほど、自分の都合と子供の育成を一心同体に絡めようとしてしまいます。
もちろん自己矛盾は程度の差はあるのですが、誰にでもあることです。
けれども依存心の強い親ほど自分と子供の心の境界が引けないので、子供が苦しんでいてもそんな自分の思考が原因だとはまったく考えないのです。
幸福感を感じられない人は、親の自己矛盾のシグナルを常に受け続けてきた
自己矛盾を受けてしまった子供は自他共に「信頼感」に乏しい思考へおちいります。
なぜなら「大切だ」という気持ちと「自立(自律)をさせたくない」という気持ちは、子供の健全な成長を考えればまったく相対するものです。
自立(自律)をせずに苦しむのは子供なのですが、一緒にいてほしいという親の願望が最優先されてしまっている。
この相対する「条件付きで好きだけど、状況によっては嫌い」のというシグナルを常に発信され育ちます。
徐々に子供は親は自分を「好きなの?嫌いなの?」と混乱し続けて親に対する信頼感をなくすのです。
一方で子供も親から心を分離できていないので、親が自分を好きなのか嫌いなのかわからないのと同じく、自分で自分が好きなのか嫌いなのかがわからなくなるのです。
そうして好きなのか嫌いなのかわからない自分へ、なにをして喜ばせていいのかがわからなくなっていくのです。
自信を取り戻すのに、言葉に出して考えることはとても大切です
カウンセリングがいちばんわかりやすいと思うのですが、言葉に出すという作業は自分の本音に気づくいちばんの近道です。
「自分はなにをすれば幸せか」がわからないのは自分への信頼感がないことで、自分の本音に自信を持てず黙り込む癖があるからです。
だから黙り込んでいる自分の一部を、解放させてあげることが大切なのです。
人へ話すのがイヤなら、鏡越しの自分と対話してあげればいい。
けれども必ず声に出して、リアルな対話にすることです。
あるいはノートに自分の想いの丈を、書き連ねることも有効です。
それも黙って書くのではなく、声に出しながら書く。
言葉は声に発することで、脳に直接届きやすいのです。
すると他人事のように感じられていた自分の本心が、リアルに自分のこととして想像することができます。
そうして「本当はこれがしたかった」「本当はこれがイヤだった」と親の思惑とごちゃ混ぜにしない、自分だけの言葉を出す練習がなされます。
毎日やるのではなく、自分が幸せなのかがわからなくなった時だけでも構いません。
そうしてどのような自分がいちばん理想的なのかへたどり着くことができると、案外現状で十分だったりすることもあります。
また「このままではダメだ」と思えば、自分の願望を最優先させた「次の手」を言葉を発しながら考えると、徐々に自分の言動への信頼感が上がります。
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