暗闇から明るい場所は見えるけど、明るい場所から暗闇は見えない

日常の生活のなかで明るい部屋から暗い部屋へ移動するときは、電気がなければ見えませんよね。

逆に暗い部屋から明るい部屋へ行くときには、暗い部屋のままでも見えます。

心の向きも悲しいことや苦しい記憶を見つめているときは、明るい場所がまばゆく見えます。

しかも楽しくて仕方がないときや、幸せなときに暗い記憶はよみがえりにくいです。

幸せの絶頂にいるときに「今晩死ぬかも?」などと考えてている人は、聞いたことがない。

またもし幸せなときに不幸な記憶が蘇るのなら、それは本当に幸せな時間ではないのかもしれません。

不安を抱えている心をごまかそうとして、無理やり幸せなのだと感じようとしている可能性があります。

とにかく本当に幸せな時期には、幸せな場面に心はロックオンされているものです。

だから「幸せだ」と感じる時間を増やす作業は必要です

いきなり幸せの絶頂に行くことはできなくても、小さなことから大きなことまで幸せはそこいらじゅうにあります。

目覚めたら動く体、他者からの小さな優しさ、美味しいものを美味しいと感じる心などなど。

暗闇の方ばかりを見ている状態が下を向いているとすると、これらの幸せはほのかな明かりが背後か頭上から照らされている状態です。

すると灯りは見えません。

けれどもちょっとだけ振り返ると、そちらへ行きたくなるはずです。

ならない人は疲れているか、体の調子が悪い人なので「自分がおかしいのではないか?」と思わず休んでください。

「見えていないだけ」あるいは「見る方向が間違っているだけ」と考えればいいと思います。

ただ暗闇ではどんなに美味しいものを食べても、砂を噛んでいるようです。

視覚と味覚は、連動しているからです。

目覚めたら動く体にしても暗闇のなかで体を動かそうとすると「ぶつかるかも?」という恐怖心に変わります。

また他者から小さな優しさをもらえていても、まったく見えません。

それではどんどん闇を深めていくことになります。

だけど暗闇のメリットとして「誰にも見つからない」という不思議な安心感があることも知っています。

けれどもこれは「魔へのお誘い」です。

だって恐怖の上塗りの記憶を、更新し続けているようなものですから。

今心はどこを向いていますか?

もし幸せを目指そうと思っているのなら、今一度ご自分の心がどこへ向いているのかを確認してみてください。

怒り?悲しみ?不安?恐怖?それらを見ているのなら、快楽や愉快な方向を探してみてください。

そうしてそちらへ向くことができたなら、もっともっと明るい方を見るようにしてください。

すると暗闇が、近寄りたくないものへと変わっていきます。

明るい場所に慣れてくれば、暗闇さえも楽しく感じられるようになります

しばらく明るい方を見ていると、だんだんと明るさに慣れて心が安定するようになります。

子供のころ、お化けを怖がりましたよね?

大人になるとお化けは、特殊な能力がない限り「いない」「見えない」ものです。

夜中のトイレを怖がる子供に「大丈夫だよ、いないから」と言ったことはありませんか?

これは経験から言っていますよね?

子供には経験がないので「いない」という確信が持てませんが、長年お化けに会っていない大人は確信を持って伝えることができます。

つまり明るい方を見る経験を積むことは、お化けがいないと確認するようなものなのです。

私には多くの人が嫌うホラー映画が、コメディに見えることがあります。

「作り物」だと確信できるので「うっそ!」と言いながら、ホラー映画を見て笑ってしまうこともあります。

どんなストーリーを作り出したいでしょう?

半世紀近く生きていると、それなりに恐怖を感じることはたくさんありました。

子供の自分ではどうしようもなかったこと、今の自分なら対峙できると思うこと。

これらの経験で、一時的に心がブラックアウトを起こすこともあります。

けれどもそれでも生き抜いてきた実績だけは、確かに残っています。

今では心が一時的にブラックアウトが起こっても「生き抜ける」という確信を持っています。

また「死」さえも、自分の運命や寿命なら恐れることはないと思っています。

明るい方向を見たうえで避けられないものには抗わない、だから恐れない。

暗闇は人を成長させて「生き抜く術」を教えてくれます。

おそらく明るい場所にばかりいては、見えなかったであろうサバイバル術です。

抜け出すことができるとわかっていますから、今では無闇(闇が無い)に怖がったりはしません。

そうして抜け出した後は、自分の過去のステージより何ランクも上の経験を携えています。

明るい方向をどんどん見て経験を積み、暗い場所さえ楽しめるようになればあとは力を抜いて生きるだけです。


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