依存的な親が「許可を出す」形で、頼みごとをしてきたら?
依存的な親は子供へ物を頼むとき「お願いができないという」という特徴があります。
その投稿はこちらから → 幼児性が強いゆえに、子供へ依存的な親のお願いのしかた
特徴的な頼み方は3パターンです
「〜をしろ!」という「命令形」
「〜をしてもいいよ」という「許可制」
「〜しようか?」という「相手と合意のもとの前提」
だということです。
前の投稿では依存的な親が「命令形」で頼みごとをしてきた際、フェイント力を使うという対応を書きました。
その投稿はこちらから → 親から命令形で頼みごとをされたら、どう躱(かわ)す? フェイント力を身につけよう
次に許可制の頼みごとの場合の解説をしたいと思います。
自分がやってもらいたいことを、相手へ許可を出しながら頼む
親がドアを閉めて欲しいのに、子供へ「ドアを閉めてもいいよ」。
親が食事を残すことに罪悪感があるのに、子供へ「これを食べてもいいよ」と差し出すなど。
これはもうすぐにわかると思いますが、マウンティングを仕掛けています。
大人になった子供相手にまだ「父権、母権」にこだわり上下関係を構築したくて、無意識に出てきてしまう頼み方です。
マウンティングには、気がついていないふりをして従わない
親が子へマウンティングをしてしまうときは、子供が自分より成長している脅威を無意識下で感じているときです。
ですからこの場合、脅威を感じているという前提の対応が必要です。
とはいえあくまでも無意識下なので、依存親は自分が脅威を感じていることに気がついていません。
自分が怯えていることに気がついていないので、意識化をさせてしまうとややこしくなります。
山のなかで突然人間と遭遇した、熊のような状態となってしまうのです。
ここで「物には頼み方ってものがあるでしょう!」などと言うと驚いた熊ですから、ものすごい力で押さえつけてこようとします。
私は熊に遭遇したことはありませんが、熊にあってしまったら背中を見せてはいけない。
目も合わせてはいけない。
自分が気がついていないふりをしながら、そーっと後ずさりをするというイメージです。
怖がっている熊を刺激しては、いけませんね。笑
それでも逃げ切れずに何度も「〜していいよ」という場合は「私は〜しない方がいいです」と許可を返す作業をします。
許可の返し方
「ドアを閉めてもいいよ」と言われたら「私はドアをしめない方がいいです」と反対の意志を伝えます。
食べ残しを「食べてもいいよ」と言われたら「私は食べない方がいいです」など。
許可を返すというのは「あなた(親)が〜すればいい」へつながるという意味です。
もしここで「私はドアを閉めないでいい、食べなくていい」と言うと依存親は「(子供が)やせ我慢をしている」というように都合よく解釈をします。
ですから「こうした方が自分は快適なのだ」ということで「やりたければ自分でやっていいのよ」という逆の許可を与えることになるのです。
ただし仮に自分もドアを閉めたいと思っていたり、食べ残しを食べてあげてもいいと思っていても従わないでください。
無意識のマウンティングの要求へ1つ応じることは、相手の「マウンティングさせてくれる?」というテストへ合格したことになってしまいます。
けれども威嚇をすると、マウンティングを仕掛けていることを全否定して襲ってきます。
だから威嚇をしないよう、けれども応じないというテクニックが必要です。
「〜しようか?」の対応法
親が行きたい場所へ連れて行ってほしいのに「さぁ、〜へ行こうか」など、さも相手から同意を得ているふりをする場合です。
同じことをしたいわけではない状態です。
「(子供に)介護をしてもらおうか」などという場合も含めます。
この場合は自分の意志を、きちんと伝えた方がいいです。
相手は「同意をもらっているもの」だと自分で信じ込もうとしているわけです。
ですから同意は得られていないというところを、まったく考えてはいません。
だからシンプルに「イヤだ」を伝えることになります。
けれども気をつけてほしいのは「イヤだ」に付け加えて説明をしないということ。
説明をすることで、前述の熊を驚かせることと同じことになります。
またあくまでも「自分」が主語で「あなたへ指図はしていません」と熊を驚かせようとしているわけではない表明をします。
だから「(自分は)行きたくありません」「やりたくありません」といった「イヤだ」表明をしてください。
「イヤだ」を表明する際に気をつけたいこと
言葉を変えても「イヤだ」というニュアンスは非常に強いものがあります。
この強さも熊を驚かす要因となりますから、柔らかくする必要があります。
そこで敬語を使うのです。
敬語は相手へ敬意を払う機能も持ち合わせますが、同時に心理的距離を離す効果もあります。
イラっとする自分の意識を敬語に注意を払うことで、逃す作用も起こります。
熊も至近距離へ近づかなければ、向こうも怖いから襲ってはこないのです。
ですから必ず敬語で目上の他人へ話をするように、意識的にゆっくりと丁寧に接してください。
「なぜ?」と聞かれても「イヤなんです」とか「行けないのです」と説明を避けて伝えてくださいね。
投稿がお気に召しましたら、ポチッとクリックをお願いします!
↓いつも応援ありがとうございます。- 投稿タグ
- 敬語で「イヤだ」の意志表明, 許可を返す, 許可制の頼みごと