スポーツをする場合、
自分より少しレベルの低い相手と対戦するのは負けなくて楽しい。
でも上達はしない。
同等のレベルの相手と対戦するのは楽しく心地よいものだけど、
これも上達はしない。
すごい上級者と対戦したらコテンパンにやられて、
スポーツそのものが嫌いになるかもしれない。
ちょっと上のレベルの人とプレイをするのが、
いちばんの上達法だ。
子供のころ通学路が一緒だった近所の子は、
別のクラスの子でリレーの選手になるほど足が速かった。
元気の塊のようなその子は、
重いランドセルを背負っていても、突然走り出す。
20〜30メートル全力ダッシュをして疲れると、
少し歩いてまた全力ダッシュを始める。
その繰り返しで学校へ通っていた。
私は必死で追いかけるけど、
その子が少し歩いている間にやっと追いつくと、
その子は再びダッシュに戻る。
私だけ休む間もなく
ずっと全力で走り続けながら学校へたどり着いていた。
でもある日体育の徒競走で走ると、
ぶっち切りで早く走るようになっていた。
クラスにはその子ほど早く走る子はいなかったので、
私は自分が早くなっていることに気がついていなかった。
人は変化を恐れるから自分より下のレベルや、
同じレベルの人と一緒にいながら安心をしようとする。
また本当の負けず嫌いほど、自分より下のレベルを好む。
負けずにすむからだ。
本当の負けず嫌いは自分を追い越そうとする者を、
必死になって下へ置こうと躍起になる。
でも相手が同等もしくは下でいてくれるのはそこまでだ。
それは自分が後退する道をたどっている。
頑張っている人たちのレベルが上がっていくと、
いつの間にか自分のレベルは下がっているのだ。
そうして新たな同等か下のレベルを探して、
負けず嫌いのはずだったのに、
結局どんどん負け続けることになる。
本当に成長したい人は自分より少し上の人を探し、
そこへ到達すると、また別の上のレベルを探す。
相手の成長を妨げるようなことも決してしないし、
自分が負けたことも堂々と認められる。
文章を書くのだって同じこと。
日頃まったく文章を書かない人に、
いきなり純文学を書けと言っても無理だし、
文章を書くこと自体が嫌いになってしまうだろう。
でもブログなら、その気があれば誰にだって書ける。
料理が苦手でも
フレンチのフルコースを作ろうなどと思わなければ、
高くてまずいできあいのものにお金を使わなくても、
おいしい定食や、惣菜はすぐに作れるようになる。
そこからちょっとずつ、
ハードルを上げていけばいいだけだ。
ライバルなんて自分以外にいない。
成長しようと本当に努力しているかどうかは、
自分がいちばんよく知っている。
負けず嫌いは成長することより、
勝つことを目的としている。
その人たちを相手にしていてはダメになる。
親子間でも、夫婦間でも
「自分より下でいてほしい」
と思っている負けず嫌いはいる。
成長したい自分がいるのなら、
今よりちょっとだけ難しいと思うことに挑戦する
勇気だけを持っていてほしい。
勝ち負けにこだわる人など放っておけば、
自然にいつか堕ちていく。
そんな人たちに翻弄される必要はないから。
自分の成長したいことだけを追い求めていよう。
気づいたときには次の高みが待っているから。
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