カフェでブリティッシュポップに、体を揺すらせる自分にハッとしていた
「この曲好き〜❤️」スタターン♫と流れるBGMのノリノリのドラムのビートに、年甲斐もなく1人体を揺すっていたのは私です。笑
「あれあれ?私はいつから、こんなことをするようになったんだい?」
暑い中汗をかきかき、休憩に入ったカフェで自分の変化にハッとしていました。
5月に母が脳梗塞になって退院してからというもの、少しでも筋力を衰えさせないために運動をするよう医師からも言われてました。
退院直後の母はときどきフラつきに襲われていたため、1人で歩き回ることを嫌がりました。
私が一緒に運動するにも、母の年齢の運動量の加減がわかりません。
無理をさせてまた元の黙阿弥だけは避けたいので、理学療法士さんのいるジムへ行くことを勧めても「イヤ!」
具合が悪くなればすぐに帰れるからという理由で、実家のマンションの階段の登り降りだけしては?という提案も「イヤ!」
魔の2歳児なみのイヤ、イヤに「勝手にすれば〜」となっていました。
ニンジンぶら下げ作戦
もともと母は1人にされるのを嫌がる性格なので、母の好物のピチピチの鮮魚を買って届けることにしました。

イサキのアクアパッツァ
洋食好きな母の料理を作って出すと「美味しいわ〜」と大喜びしているところへ「1駅先のスーパーで買ったの。こんなに新鮮で大きなイサキが1匹300円だったんだよ!」
最初は「ふーん」という感じだった母も何度か繰り返すうちに、自分で食材を見に行って選びたくなったようです。
しめしめ、お出かけしたくなったらこっちのもん
「前に言っていたスーパーへ、明日一緒に行かない?」と電話がかかってくるようになりました。
食材選びは大好きですし、私もどのみち自分の家で食べる物を買うついでになります。
母を実家へ迎えに行き一緒にテクテク散歩をしていると、車や電車では出会わない風景に出会うのです。

花の名前がわかりませんが、たくさん咲いていてキレイ
私が写真を撮っている間に、ちょうど母も休憩できます。

モヒート
蒸し暑い日はフレッシュ・ジュースが飲みたいと言う母に便乗して、私は食前酒代わりの一杯。
夏至の前で今より日暮れが少し早い時期でしたので、日が暮れると幻想的な植物が街灯に浮かび上がります。

スモークツリー(煙の木)
「露地物のレモンやブドウは、まだこんなに小さいのね!お店のとは違うわね」なんて、母まで被写体を探してくれるようになります。

まだ全長3、4センチのちびレモン

ちびブドウ
それといちばんいいのは、母が愚痴などを話し始めても「あ!◯◯だ!」と写真を撮り始めると(わざとじゃないよ)母の意識も被写体へ向き、結局何を話していたのかを忘れて違う話題へ移るのです。

あ!巨大な腹ぺこアオムシを発見!
「あのアオムシはどんな大きな蝶になるのかな?モンシロチョウ?」など、切り替わった話題にしめしめとなっていました。
ぶら下げたニンジンをゲットさせて無理なく運動を済ませた母を、実家へ送り届けるという生活がしばらく続きました。
ネガティヴな思考が出てくる
とはいえ時期は梅雨です。
何日か降り続く日は、お互いおんもに出たくありません。
溜まっている仕事をこれ幸いとばかりやっつける日々が3日ほど続くと、なんだか頭にネガティヴな思考がやたらと思い浮かびます。
「あの仕事は、この進め方で大丈夫かな?」
「この件は間に合うのか?」
考えても意味のないことが、次から次へと浮かんでくるのです。
煮詰まりそうになり小雨になった頃合いを見計らって、傘を差して表へ出ました。
1人だと母に速度を合わせる必要もないので、近所を30分ほど早足で歩き回り写真も撮りません。
肌寒い日でも家へ戻ると汗をびっしょりかいていて服を洗濯機へ放り込み、洗濯機を回す間にお風呂にジャブン。
お風呂へ入る頃には、ネガティヴ思考があったことさえ忘れています。
「冷蔵庫に入っている砂ズリとピーマンを炒めて、一杯やろう!」とか「あの案件はこう進めるといい!」などの小さな閃きが浮かび始めて、どんどんポジティブな思考へと切り替わります。
私のガシガシ歩きが癖に感じる時期と、母が1人でも出歩く自信が付いた時期がほぼ同じでした。
運動嫌いで出不精の私がまさか?
歩き周って写真を撮ることがもはや快感になっていることに気がついたのは、昨日のことです。
昨日の東京は、熱中症の心配される炎天下でした。
仕事から帰宅するとまったく考えもなく日傘を差し、1時間ほど休憩なく歩きカフェへ入りました。
急にお腹が空いてきてパストラミサンドとカプチーノを注文し、スマフォのメールをチェックしていました。

西日の差す時間帯に食べるパストラミサンドは、最高!
心地いい汗を拭きつつBGMで流れてきた冒頭の曲に、メールを読みながら体を揺する自分がいるわけです。
「私ってこんな人だったっけ?違うよね?」
外出は用事だけをすませる出不精で、運動の習慣もなかなかつかない。
作業を始めると過集中を起こし、終わるまで電気を点けることも忘れて没頭してしまう私です。
こんな時間帯にカフェでサンドイッチを頬張りながら、ノリノリになるような人ではありませんでした。
その私が気持ちいい快感を味わいに、考えもなく行えるようになっています。
どうやら母にニンジンをぶら下げていたはず私の方が、まんまとニンジンを食べてしまっている状況へ変わっていることに気がつき、苦笑いです。
ミイラ取りがミイラになってしまった瞬間が、どこで切り替わったのかはわかりませんが嬉しい変化です。
この年でもまだまだ開く余地がある、小さな変化は大きな進歩につながる!
人生どこでどう変わるかわかりませんよ!
あとは歩いて旺盛になる食欲のコントロールだけです。
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