4歳のときに食べたチョコタルト

友人の子供は、現在20代前半。

まだ20代だけど彼がお腹の中にいるころからの、かなり長いお付き合いです。

彼が4歳の頃、家族で我が家に遊びにきたときのことです。

スイーツ好きの一家ですからホールを買うより、ピースのケーキをいくつも用意して選んでもらうことにしました。

いの一番に「僕これ!」と言って、彼が取ったのがチョコタルトでした。

4歳の子にはちょっとビターなチョコで、大きな直径(多分10センチくらいはあったと思います)でした。

親は「ちゃんと食べられるの?」と心配しましたが、彼は大きくうなずきペロリと平らげてしまいました。

12歳で食べたラーメン

中学生のときに、連れて行ったラーメン屋さんがあります。

そこはチェーン店ですが同じ会社でも、ある店舗が別格に美味しいと個人的に感じていたお店です。

どうしても一緒に行きたくて、本人は「あまりお腹が空いていない」というのに半ば無理やり「私に付き合って〜」と連れて行ったのです。

お腹が空いていないはずなのに「うまっ‼︎」っと、チョコタルトと同じようにペロリと平らげました。

私が知っているのはそこまでですが、彼はある物産展で偶然そのラーメン屋さんのお持ち帰り用を見つけて、ゲットしたことを話してくれました。

彼からその店の名前を聞いても「◯◯ラーメン?……あ〜!」と一瞬間があったほど、忘れていました。

「あのチョコタルトは、今でも最強のチョコタルトだ‼︎」と先日遊びにきたときに、言いました。

チョコタルトのお店は、彼が食べた直後になくなってしまいました。

またラーメン屋も今では住んでいない遠い地域のチェーン店で、全国展開はしていません。

どちらももう食べさせてあげられないのはちょっと残念ですが、彼の味覚の記憶に驚きました。

20代前半って、微妙に大変な年代ですね

ハンバーガーを頬張りながら、チョコタルトとラーメンの話を

ハンバーガーを頬張りながら、チョコタルトとラーメンの話を

食べてばかりで申し訳ないのですが、味覚で感じる幸せはとてもダイレクトなのだと思います。

20代前半というのは、見た目も精神も大人に片足突っ込んだどっちつかずの状態です。

あどけなくて、初々しくて、でも社会に出てしっかりすることも要求されます。

夢も欲もたくさんあるけど、金銭的にも時間的にも余裕はない。

ちょうど『タイタニック』の頃の、ディカプリオさんの年代です。

それなりに悩み多き年代なのだと思いますし、少し悩みを抱えて訪ねてきたのです。

そうして美味しいハンバーガーを頬張りながら、幼い頃食べた物の記憶がよみがえって彼を元気にしてくれている。

ご縁って不思議です

私の中の彼は、いつまでもチョコタルトを喜んでいた子供です。

またチョコタルトを食べていたときも、ラーメンを食べていたときも、今のような状況を想像だにしていませんでした。

私と血のつながりはありませんし、彼にどうなってほしいという親のような願望はありません。

どんな形でもいいので幸せに、幸せに生きてほしいと願うだけの赤の他人です。

それが食べ物を通して、いつでも思い出せるつながりができている。

親や友達に話しても解決しない悩みを話して「ありがとう」と握手をして、とびきりの笑顔でまた社会へ戻って行く。

「歳を取るのも悪くない」と思える瞬間です。

ってさぁ、20代の子と同じ物を同じだけ食べちゃう私って、どうよ〜‼︎

皆様、楽しい週末をお過ごしください♪


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