依存的な親の精神構造を知るということ

親が気絶をしたら驚きますよね?

でももしそれが親の狂言だったと知ったときに、どんな感情が湧いてきてどんな対応をしますか?

先週から今週いっぱいにかけて、すべて依存的な親の精神構造について書いてきました。

共依存関係に陥った人たちの相談に乗り、依存的な親たちの取る似通ったケース、似通った精神構造の生の声を書きました。

自分独自のデータではありますが、どの親も表現の方法が違うだけで行動パターンには大差がないのです。

同じことをされて、同じ傷を何度も受け続けないために

依存的な親の持つ特有の損得感情や、癇癪や浪花節で子供を洗脳すること。

根っ子は「自分を見て!」という承認欲求だけなのに、これだけの悪さをします。

ただ選ばれた子たちはマインドコントロールが抜けないままだと、すべてが違う事柄のように思えてしまうわけです。

「今度はどんな嫌がらせを受けるのだろう?」という恐怖に怯え、再び自分が傷つけられることを恐れて生きています。

パターンを読む

けれどもどんなことにも、ある程度はパターンというものがあります。

100%同じケースはないにしても犯罪者の残した痕跡から、警察は犯人を割り出します。

それは犯罪者たちが証拠を残す一定の思考や行動パターンがあるから、そのパターンに沿って重点的に捜査をするからですよね。

私は親から依存されていた選ばれた子ではありましたが、子供のころからさまざまなことを分析する子でもありました。

この分析癖から「ああされるときは、こうする」というパターンを編み出してきました。

だから自分の親の思考パターンを知ることで、親の心の真意を見破ってしまう術は早くから身についていました。

ただ子供のころは見破る専門で見破ったまま行動していましたから、いとも簡単に親から返り討ちにあっていました。

気絶をしていた母

私の母は依存的な親のご多聞に漏れず、よく癇癪(ヒステリー)を起こす人でした。

今ではその手が通用しないとわかってきて、かなり癇癪を起こす頻度は減りました。

けれども子供のころは、ひどかったです。

私が幼稚園児だったころの話です。

癇癪を起こすと母は、よく気絶するフリをしていました。

最初こそ「わーん、大丈夫?起きて!」などと言って、子供たち全員で気絶した母の周りで泣いていました。

自分へ注目を集めることと、自分を労わらせることに成功した母は、その手を何度も使うようになります。

「バケツで水をぶっかけよう!」

2、3回気絶して見せるパターンを繰り返した後「この人は気絶などしていないのではないか?」と感じたのです。

なぜそう感じたかというと気絶をして子供たちが母を囲んだ際、わずかながら母が笑ったように見えたから。

そうしてその次に気絶をしたとき、私は母を試すことをしています。

毎度のことながら兄は押入れから慌てて毛布を持ってきて、横たわる母へ掛けます。

まだ3、4歳だった妹は、母の手をさすっています。

そのとき私は「バケツで水をぶっかけよう!」と言ったのです。

きっとドリフかなにかのコントで、気絶した人へ水を掛けるシーンを見ていたのだと思います。

するとゆすっても、泣き喚いても起きてくれなかった母が「やめてよ!」と言ってムクッと起き上がり、普通に戻ったのです。

この場面こそコントでした。笑

ずっと恨まれていました

母の狂言を見破った私はその後長年にわたり、さんざん母から「冷たい娘」だと言いふらされました。

長男は毛布をかけてくれて、次女は手をさすってくれる。

「それなのに長女(私)ときたら‼︎キー💢」ってな感じです。(オイ、オイ、キー💢ってなったのは私だよ)

当時大半の友人は、母へ同情的だったようです。

ただ大人になって母の友人の1人から、そのときの話をされました。

「毛布のこととか手をさすっていることだって、バケツの水って言う前から意識があったってことじゃないね」と。

そのとき母へそれを言わなかったのは、母を無駄に敵に回さなかっただけだと。

また30代に入って読んだ著書『毒になる親』にも気絶に関して書いてありました。

そうして「私の親だけではない、毒親の取る典型的なパターンなのだ」と知ることになります。

毒親という言葉を私は使いたくない

著書を紹介しておいてなんですが、このブログでは毒親という言葉を使ってはいません。

いい人ぶる気もないし毒親という言葉を使う人を、否定する気もありません。

ただ私は毒親の毒気は、抜くことができると考えているのです。

また無毒の親もいません。

心理療法のセミナーでよく言われるのは「親もあなたを育てるのは初めてです。だから間違いはあります」ということです。

たとえ10人の子持ちで子育てのベテランだったとしても、親からしても10人すべてが生まれて初めて育てる存在だということ。

間違いと「毒」の判別は難しい。

だから「毒親」という定義に任せることで、親との関係性を諦めて自分を殺してしまうのは無念だと思うのです。

無駄に敵に回さないためにも

たとえば「嘘つき」とわかっている人の話を、真剣に聞き入れませんよね。

嘘つきだと知らずに話を信じてしまうから、だまされてしまうわけです。

つまり毛布を掛けたり手をさすっていた兄妹は、だまされていたわけです。

けれどももし「これは母のヒステリーの演出だよ」と私が伝えていたら、毛布を掛けたでしょうか?手をさすったでしょうか?

きっと「脅かしてヒドイ!勝手に寝ていなさい!」と怒ったのではないでしょうか。

酔ったら暴力を振るう人の見える場所に、包丁を出しませんよね。

パターンを知ることで傷つく可能性は減りますし、パターンを理解していないばかりに同じ傷をいくつも受ける。

だからパターンを知ることで、返り討ちに合わない強(したた)かさを身につければいいということです。


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