なぜ喧嘩や口論が始まってしまうのか?
「成熟している者同士は喧嘩をしない」と言います。
本当にごくたまにそういった親子や、ご夫婦に出会うことがあります。
その人たちの会話を聞いていると愚痴もあれば、相手の悪口も言っているのですが口論にならない。
また一方で過去にさかのぼって話をしていないという、コミュニケーションの特徴があることに気がつきました。
人にはそれぞれ事情と言い分がある
口論となる内容は、過去に起こった不都合なことかと思われます。
「〜がうまくいかなかったから、今後どうするか?」ということが多いでしょう。
そこで過去に起こったことを追求すると、スムーズなコミュニケーションにはなりません。
「誰々が時間に遅れたから」とか「誰々の機嫌が悪かったから」など。
過去に起こったことを言い始めると、指摘をされた側は本能的に自分を守る説明を始めます。
「時間に遅れたのは〜という理由だった」とか「機嫌が悪くなったのは、誰々がこう言ったから」など。
説明が説明を呼び、過去に起こったことの説明会となってしまいます。
それほど人にはそれぞれ、事情と言い分があります。
過去にさかのぼりたいたい人もいる
ここで過去に起こった不満を解消したいのか、未来について話し合いをしたいのかでは論点がまったく変わります。
こういった口論が起こる場合、考えられるのは2つの理由があります。
- 過去に起こった自分の不手際の、言いわけをする機会を待っていた
- 「今後どうするか?」を考えるのがイヤで、話しをはぐらかそうとしている
といったことを、考えることができます。
「今後どうするか?」を話し合おうとする側が、イニシアチブを取る
この場合「今後どうするか?」を話し合おうとする側が、イニシアチブを取ることでスムーズな流れになります。
- 過去に起こった自分の不手際の、言いわけをする機会を待っていた相手に対して
「過去のことはもういいから、今後のことを話し合いしませんか?」
この一言で「自分は過去の言いわけをしている」という自覚を促すことができます。
人は言いわけをしている時点で、多かれ少なかれ感情的になっています。
そこを冷静に戻すためのワンクッションです。
それでもまだ感情が収まらず言いわけを続ける場合は「言わなければ気がすまない」と吐き出す行為を欲しています。
けれどもそれはあくまでも言いわけに過ぎず、今後のことを話し合うために必要な情報ではありません。
また言いわけは聞く側にストレスを与えるので、冷静さを欠いてしまうことにもつながります。
そこで掛ける言葉は「その話は、違う時期に聞きます」と伝えることで、ヒートアップさせるのを抑制できます。
「今後どうするか?」を考えるのがイヤな理由
「今後どうするか?」を考えるのがイヤで、話しをはぐらかそうとする場合です。
ここでも2つの理由が考えられます。
- 今後の情報がそもそもイヤだ
たとえば引越しをしたいとします。
一緒に考える相手はなにかしらの理由で、引越しをしたくないと思うこともあるでしょう。
そんなときに対する相手が1人だったとしても、複数であったとしても全員引越しを希望したとします。
また引越し先の条件も今より良好で、反対する理由がない。
自分1人引越しをしたくないと言うことが、はばかられる。
そこでなんとかはぐらかして、場を凌(しの)ごうとしていることが考えられます。
- 提案者のことが嫌い
身も蓋もないように感じられますが「提案者が嫌い」ということって意外に多いのです。
敵対視をしている相手が、自分よりいい未来を提案してきた。
いわゆる嫉妬心です。
敵対視をしている人がどのような提案をしても、相手が敵である以上すべて「却下」の対象となります。
今後の情報をイヤがっている人とも、提案者が嫌いな場合も過去へ目を向けようとします。
つまりそれ以上話を続けても、不毛なだけということになります。
イニシアチブを取る側が、判断する
イニシアチブを取る側は、過去を語っている人より冷静さを保つことができます。
そこで現在議論をしようとしている相手が、どのパターンかを分析してみてください。
過去にさかのぼることを阻止できれば、話しを進めやすくなります。
また今後の情報をイヤがっていたり、提案者のことを嫌っている場合は、その人抜きで話しを進めることができるのか?
あるいはその人抜きだとどうにもならないことなら、今後の計画を考え直す。
そうすることによって、話しがこじれまくることを防止することができます。
家庭でも職場でも、ストレスを減らす手だてになるでしょう。
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