弱さを強化させようとすると、強みのパワーが落ちる
自分の強みを生かそうとすると、弱さが足を引っ張る場合があります。
弱い部分を探して徹底的に鍛えようとしても、これ実は逆効果のようです。
強みを強化したほうが、うまくいくパターンが多いです。
それも最も強い部分ではなく、弱みより少しだけ強い部分が効果的です。
ひとつ前の強みを、脳が借りてくる不思議
複数の語学を学んだ経験のある人が集うと、ときどき話題にあがる不思議なことがあります。
「おかしいんだよね、いちばん得意な言語が出てこない」。
私の場合、日本語 → 英語 → スワヒリ語(東アフリカタンザニアの公用語) → フランス語 → イタリア語の順番で語学の勉強をしています。
そうして強い順番は日本語 → 英語 → フランス語 → スワヒリ語 → イタリア語と学んだ順番の、スワヒリ語とフランス語が逆転しています。
これは3番目の言語の、フランス語を学習していたときの話です。
文章や単語を訳しようとすると、どうしてもスワヒリ語が出てくるのです。
いちばん強い日本語でも、その次の英語でもない。
自分だけかと思っていましたが、同じ話を何人もの人から聞きます。
またフランス語がスワヒリ語の能力を上回ると、フランス語を訳す際に英語が出てくる。
日本語訳がスッと出てくるのは、英訳のときに限られています。
少しだけ負荷を上げるとうまくいきやすい
「負荷を上げる」という観点で考えると、無理がないのかと思います。
30キロのウェイトを上げている人が、突然50キロのウェイトを持ち上げることはしません。
おそらく数キロずつ負荷を上げていくでしょう。
そういった発想のもとで、考えてみてください。
たとえばお料理だとします。
食材選び、下ごしらえ、調理、味付け、盛りつけという工程で考えます。
このなかで得意な順位を考えて食材選び → 味付け → 盛りつけ → 調理の順で強かったとします。
調理がいちばん苦手な部分だとして、その前の盛りつけの力を強化するのです。
調理の段階で火の入れ加減に少々難があっても、見た目は立派なお料理だとそれなりに様になりませんか?
また人間は視覚で味覚をとらえるので、脳が「おいしそう」だと感じることは大切です。
もちろん焦げすぎなど食べれないような調理のしかたは除外しますが、盛りつけがうまくなるほど調理の下手さをカバーしてくれます。
いつの間にか調理まで上手になる
熱心に盛りつけを上達させると、やはり調理法は見た目に関係してくることも考え始めます。
そうして自然と意識が調理法に向き、苦手意識が薄まり上達していく。
いつしか盛りつけを超えた調理技術を身につけて、順位が逆転することだってあるのです。
弱い部分をイヤイヤ鍛錬するのは、脳にストレスを与えて上達の妨げになります。
しかしながらこの思考回路だと、ストレスフリーで弱点を克服するのです!
強みをやめると軸がブレて、ダメになる
コーヒー専科で始めたカフェが経営不振にあえいで、ランチを始めるなどすると経営破綻をしやすくなるそうです。
これは「集客」という弱点を、最大の強みのコーヒー以外の分野で克服しようとしたから。
つまり弱点を補うために強みの段階を知っておくことは、とても大切なのです。
コーヒー → マスターの人柄 → 立地 → 設備 → 集客の順で強かったとします。
すると設備を強化することで、自然と集客力が上がる可能性がでてくるわけです。
ゲームでステージをクリアすると、前のレベルで苦戦していたのが嘘のように感じることがあります。
これもひとつ上のステージを強化したから。
ファイナルステージへいきなり挑戦しても、大敗して玉砕するのが関の山です。
どうしても克服したほうがいいのか?
最後にもうひとつ考えたほうがいいのは「その弱点をなんとしてでも克服したほうがいいのか?」ということ。
強みを弱めてまで克服する意義があるのかと考えると、あまりないことも多いのです。
自分の能力だけでは、限界を感じることもあるでしょう。
そんなときは自分の弱点を、強みとして持っている人へ頼るのもひとつの手です。
また自分の弱点を強みとして持っている人は、相手の弱点が自分の強みだったりすることもあります。
すると相互作用を起こして、双方とも強化される可能性がでてきます。
現在悩んでいる弱点を、なにで補うか?
誰と補い合うか?
この2つを考えることができるようになると、強みがどんどん強化されていき最終的に弱点が強くなりやすい。
ちなみに私は日本語と英語以外は現在ほぼ使い物にならないので、それ以外の言語は得意な人へ頼ることにしていますよ。笑
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